私は「不動産投資セミナー」と聞くと現役バリバリに働いていた頃を思い出しますが、あまり良い印象は残っておりません。なぜなら、決して消費者の利益を考えているところが少ないからです。
最近は特に、インターネットが急激に普及した事から、大した知識や経験がない人でもセミナーを開催している時代です。基本的に初心者の方が多いので、もっともらしい事を言っていれば大体の方は納得してくれます。
そんなセミナーは必要あるのでしょうか?
そんな知識は書店に行って1,000円ぐらいの入門書で学んだ方がよっぽど身に付きます。セミナーの雰囲気に圧倒され、まわりの反応に共感し、所謂「洗脳」と言っても良いのではないでしょうか。
不動産投資をはじめようと思っている方で、とりあえずセミナーに参加してみようかな?と思っているのなら、とりあえず本記事を最後まで読んでください。
「不動産投資で失敗したくない人が心得ておく4つの注意点」では初心者向けに準備する心得を紹介しています。是非参考にしてみてください。
1.不動産投資セミナー「本来の目的」
前置きを読んだ方は「不動産投資セミナーの中傷記事か?」と感じたかもしれませんが、決してそういった内容にするつもりはありません。実際、私も以前は講師として案内していた方なので、全てを否定する事などできません。また、今でも尊敬できる方や、知り合いのセミナーなどには度々参加させてもらっています。
しかし、どんな商売でもそうですが、自社の利益しか追求しない悪質な業者がいるのも事実であり、その見分け方は非常に困難であるといえます。
1-1. 投資物件の販売
当然、理解されているでしょうが、不動産投資セミナーを開催する目的は「投資物件の販売」する事です。一部のセミナーでは一切販売活動を行っていないものもありますが、基本あると思っていてください。
「ノウハウだけ習得して営業されても断るから大丈夫!」と全員思っている事は、主催サイドも分かっています。そんな状況なのに多くの方が購入してしまうのはなぜでしょう?
そこには巧妙に仕掛けられた販売トリックが隠されているのです。
1-2. サクラの存在
私がセミナー講師をしていた頃から使われている販売手法があり、おそらく今でも数多くいると思われるのが
「サクラ」の存在です。
20~30名程度のセミナーになると結構緊張感のある雰囲気になるものです。その状況で質問を仰いでもなかなか挙手される方は多くありません。
しかし、業者側がはじめから仕込ませておいたサクラであれば、販売に直結しそうな質問を予め用意し質問します。そうするとどうでしょう?一気に会場の緊張感もほぐれ、自分も参加しようといった雰囲気になります。多いところでは3~5人は用意しているかもしれません。
また、サクラの仕事は他にもあり、特定の参加者に狙いを定め購入させる方法です。
はじめから年収や会社をヒアリングしているセミナーもあるので、ターゲットとなる人物にサクラから近づき購買欲を煽ります。そしてセミナー終了後、自分も購入するから一緒に!と仲間意識を芽生えさせるのです。
断るのが苦手な人など、かっこうの餌食となるでしょう。
誤った購入をすると「中古マンションをリノベーションして失敗してしまった実例」で紹介した方の二の舞になるのでご注意ください。
2.不動産投資セミナーの評判や口コミ
主催者はインターネットの普及でセミナー参加者を集めやすくなった反面、質の高いセミナーを行わないと「悪い評判・口コミ」をすぐ書かれてしまうデメリットがあります。
セミナーを集客しているサイトで「セミナー情報.COM」といったサイトがありますが、終了したセミナー参加者からの口コミが投稿されています。一部紹介するので参考程度にご覧ください。
開催後の評判・口コミ
ご紹介する前にひとこと言っておきますが、セミナーを集客しているサイトが悪い評判をありのまま掲載しているとは考えにくいです。本当にリアリティある評判を知りたい方は、2チャンネルなどが良いかと・・
まずは良い口コミから紹介します。
- 分かりやすく、明るく楽しいセミナーで、時間が足りない、もっとお話を聞きたいと思えるものでした。次回の中級編も楽しみです。
- 先生の実体験に基づくお話は説得力がありました。やはり、今からの準備が大切だと分かりました。具体的にどのように増やし守っていくのか真剣に考えていきたいと思います。
評判の良い口コミを紹介しましたが、講師となる人が良かったと思える内容です。同じ会社でもあたりはずれあるので、「どの会社で、どの講師が」まで確認する必要がありそうです。
次は悪い口コミを紹介します。
- 内容は悪くなかったが、セミナー終了後、参加者ひとりひとりに営業マンががっつりついてきた。やると言っていないのに、いきなり年収を聞かれ、あまりいい印象は持たなかった。
- 嘘があるようなセミナーを推奨なされるのはNGだと思われます。お金と時間がかかっているのですから。
- 新聞を読んだ事の無い人が対象でしたので、かなりがっかりしました。
評判が悪い口コミは、やはり終了後の販売活動が多く感じました。無料セミナーに参加するなら「営業がうざい」というのは無理なお願いなのかもしれません。
3.不動産投資セミナーには有料、無料ある
ネットなどでセミナーを探していると「有料」と「無料」があることに気づくでしょう。何も知らないうちは「無料でセミナーを受けられるのに、わざわざお金を払っていく人いるの?」と感じるかもしれません。
実際、有料と無料とではどのような違いがあるのか説明していきます。
3-1. 無料セミナー
上記でも説明しましたが、無料セミナーはほぼ100%販売してくると思っていてください。開催するだけでも人件費、会場費、その他諸経費が掛かっているので、セミナー終了後には前向きな返答をもらうまで営業が止まりません。
まず、無料セミナーに参加すると以下のような情報を求められます。
- 氏名、会社、年収などの個人情報
- これまでの不動産投資の経歴
- いつ頃に物件の購入を考えているか
セミナー参加前に前もってヒアリングされている事もありますが、ほとんどの場合は当時のセミナー終了後にシートを回されてくるはずです。
3-2. 有料セミナー
セミナーについて相談される事がたまにありますが、「有料だけど参加費目当てじゃないの?」といった内容が一番多いかもしれません。世の中すべてのセミナーを理解している訳ではないので、断言する事はできませんが
有料セミナーの方が質は高い
私はこう思っています。実際、自分で行くときは有料のことが多く、セミナーの内容も参加費に見合っており充実している事がほとんどです。しかも、終了後に営業される事は一切ないのも魅力です。
ちなみにおすすめする価格帯は10,000円以上です。主催者も1万円払わせてガッカリさせるような事は(多分)しないと思います。高額な参加費を払うので、できれば以下の下調べをすると良いでしょう。
- 他で開催された時の評判や口コミ
- 主催者の実績
上記がしっかりしていればおそらく問題ないはずです。初心者、経験者問わず為になる情報を得ることができるでしょう。
まとめ:不動産投資セミナー
私の考えは不動産投資セミナーに参加するより「不動産投資の初心者、サラリーマンにおすすめするブログ7選」などの情報を知る事の方が、よっぽど為になる気がします。
基本的にセミナー講師の発言を正しいか判断する事は難しく、その場の雰囲気で「衝動的に購入」させるのが目的です。文中で説明したサクラやなどの存在も注意しなくてはいけないので、クリックひとつで別のところへ移動できる情報サイトの方が利便性は高いと思います。
ただ、本当に実績のある講師であれば、お金を出してでも参加する価値はあります。それを見分ける方法は「まずあなたが知識を付けること」です。
セミナーとは初歩的な知識を求める場ではなく、持ち合わした知識の応用をする場所なのです。