中国の不動産最大手である「緑地集団」が日本で不動産投資をはじめるといったニュース記事を見かけました。只でさえ中国の投資家によって市場が荒らされているのに、大手企業が参入してくるとなると今以上に支配されることになるでしょう。
2020年のオリンピックに向けて不動産の価値は上がり続けると言われており、日本人でも資産家たちはそれまでに売りぬく目的で買い漁っています。
ただ、アベノミクスで景気が良いはずなのに、富裕層以下の民衆はそこまでお金を持っていないのが現状です。しかし、中国人は桁外れの資産を保有している人数が全く違い、富裕層の人口は日本の3倍以上います。
もし、その人たちが一斉に日本の不動産を買いだしたら、近い将来恐ろしいことになっていると思うのは私だけでしょうか?
緑地集団がみずほFGと提携して不動産投資
2015/9/22 日本経済新聞
中国不動産最大手の緑地集団は日本で不動産投資を始める。21日、日本進出に向けてみずほフィナンシャルグループ(FG)と業務提携の覚書を結んだ。中国では不動産市場に供給過剰感が強まっている。相対的に割安感が強い日本に投資し、リスクを分散する。
緑地集団は日本で住宅やオフィスビルなど既存物件への投資のほか、都市開発プロジェクトへの参加を検討している。すでに具体的な投資案件の検討に入っているという。一方、みずほFGは緑地集団に対して「日本での不動産開発に必要な土地情報の提供のほか、円建て外債発行など資金調達支援を行う」(佐藤康博社長)。
緑地集団は上海市政府傘下の国有不動産会社で、2014年の売上高は4021億元(約7兆6000億円)。上海証券取引所に関連会社「緑地控股」を上場しており、時価総額は1744億元。マンションやオフィスビルの開発のほか、江蘇省など中国の複数都市で地下鉄建設も行っている。
中国では上海など一部の大都市で不動産価格が高騰している。人民元高も影響し、日本よりも割高になっている不動産が珍しくない。一方、地方都市は供給過剰が深刻でリスクが高まっている。このため中国の不動産各社はグローバル展開に乗り出しており、緑地集団もアジアではすでにタイやマレーシア、韓国などに進出している。
中国不動産最大手「緑地集団」とは
不動産業界に携わっている人なら聞いた事があると思いますが、緑地集団とは未上場でありながら中国最大の不動産開発グループです。また、緑地集団は様々な事業を手掛けており、今後、最も成長が期待されているグループのひとつです。
緑地集団の事業内容
現在のような大企業になるきっかけとなったのが「不動産事業」ですが、成功はそこだけに留まらず以下のように幅広い事業への投資を続けています。
- 自動車販売事業
- 建築・建設事業
- ホテル事業
- エネルギー事業
上記以外にもいろいろと行っているようです。
中でも不動産事業と連動して成長しているのが「自動車販売事業」であり、これまでに販売してきた不動産顧客を武器に、セット販売なども行っています。
不動産を購入できる人=自動車を購入できる
中国全土で緑地集団の名の信頼度は高く、現在、トヨタやホンダをはじめ、キャデラック、ボルボなど数多くの車種を扱い、ディーラーを26店舗ほど運営しています。緑地集団へのインタビュー記事で見かけましたが、年間40%~50%の成長を見込んでいる程の成長ぶりです。
まとめ
今回は記事を紹介するのみですが、日本の不動産投資においてはとても影響が出てくると思われます。良い物件はよりお金を持っている人のところへ情報がいきますから、余りものを購入する日本人の勝機は明らかに減少するでしょう。
それにしても日本有数の「みずほFG」がなぜ提携したのか?少し不満と疑問が残ります。どうせなら日本を将来支えていく企業と提携して、国内の不動産を購入してもらった方が良い気がします・・。