「マンション買取」などと検索されて辿り着いたと思いますが、買取という売却方法は世間的にマイナーであり、あまりインターネット上には情報が豊富に揃っていないのが現状です。
その為、焦って買取をしてもらいたい人の場合、正しい知識がないままに手続きをして業者のいいなりになってしまうケースが非常に多いです。
不動産業者を悪く言うつもりはありませんが、より多くの利益を出すためならお客の損失は二の次と考える業者が多く、消費者側でもある程度の知識は蓄えておく事が最大のリスクヘッジとなります。
今回紹介するのは初歩的な事になりますが、知っておく事で交渉の際に必ず役立つ情報であり、これまで私が受けた相談内容で特に多かったものを厳選して紹介させてもらいます。
数分で読み終わるのでしっかり覚えておきましょう。
目次
1.売却して住宅ローンの残債がある場合
買取の相談で特に多いのが「住宅ローンが残っているけど大丈夫?」といった疑問です。基本的に金融機関などで融資を受けて不動産の購入をしますが、ローンが残っているうちは勝手に売却する事はできません。
しかし、経験豊富な買取業者を選ぶことができれば、ほぼ全ての交渉や手続きを業者側が代行して進めてくれます。自分で行うことも可能ではありますが、減免や担保解除などの交渉を行うにはそれなりの知識が必要であり、一度失敗したからといって何度もトライ出来ることではありません。
したがって住宅ローンの残債がある人でも問題ないので、正しい業者選びを心掛けてください。
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2.部屋が汚れいているけど大丈夫?
汚れている状態で売却することに関しては問題ありません。通常の仲介で売却する時は「瑕疵担保責任」を売り主が負う事になりますが、買取であればその心配がないのもメリットのひとつです。
ただ、買取後にリフォームなどを全て外注する業者の場合、その費用は当然、買取金額から差し引かれる事になり、結局あなたが損をしてしまう事になります。
わざわざ清掃業者やリフォーム業者に頼んでまで綺麗にする必要はありませんが、自分で行える掃除ぐらいはしておいた方が買取金額に良い査定が出ることが多いです。ただ、業者が転売する際は清掃などしっかり行うので、そこまで神経質になる問題ではないでしょう。
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3.売却は急ぎたいが、次の入居先が未定
買取による売却であれば、交渉する相手は業者だけで済みます。その為、仲介による売却とは違い、あなたの希望を最優先に考えてくれるケースが多いので、その事を予め伝えておくと入居先が決まるまで調整してくれるはずです。以下の図は仲介と買取の仕組みなので覚えておきましょう。
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4.買取(売却)に対する費用はいくらですか?
基本的に買取であれば手数料などの費用は掛かりません。
金融機関との交渉が上手くいった後に、担保の抹消や登記に掛かる費用が掛かりますので、その分はあなたの負担となる事は覚えておきましょう。ただ、その費用ははじめに支払わせる業者は少なく、売却代金から差し引いてくれるはずなので初期に掛かるものはないでしょう。
5.売却代金は最短どのぐらいでもらえるの?
売却するの状況にもよりますが、住宅ローンの残債はなく書類などをすぐに用意できるのであれば、1週間と数日程度ですべて完了できるはずです。
インターネットなどで「不動産買取」などと検索して出てくるサイトを確認すると、最短3日~5日と表記しているところが多いですが、手続きに携わった私から言わせると物理的に難しいと思います。
あなたが行うことは少ないですが、業者側では転売などいろいろと調査する必要があり、やはり1週間以上は最低掛かると思っていてください。
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6.売却する物件は賃貸中でも買取は可能?
賃借人との契約内容や物件にもよりますが可能です。
買取業者は通常であればすぐにでも転売して利益を上げたいですが、少し長い目で見て利益が出ることが分かっている物件であれば、買取に応じる業者は多いはずです。数人でやっているような会社規模の場合だと、自転車操業のことが多く断られる可能性はありますが、そうでなければ通常の買取価格で売却できるでしょう。
7.買取査定に必要な書類などを教えて下さい
以下の書類があるとよいでしょう。
- 購入時の図面
- パンフレット
- 登記簿謄本
- 物件の評価証明書
上記4点だけあればどの業者でも査定のみならしてくれるはずです。また、取得方法が分からなかったり、忙しくて取得に時間が掛かるようでしたら上記書類の一部は買取業者にお願いしてみてください。業者が興味を示す物件であればすぐに代行して取得してくれると思います。
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8.売却後に確定申告しなくてはいけないの?
売却した年の翌年に確定申告が必要となります。
個人事業主の方は毎年の事だと思いますが、サラリーマンの方は会社側が年末調整の手続きをしている為、給与所得のみであれば確定申告の必要はありません。
ただ、給与以外の収入(不動産売却など)がある場合は、会社ではなくあなた自身が確定申告をしなくてはなりません。しかし、売却によって損失がある際は申告する義務はありませんが、他の収入と損益通算をすることで税金を安くすることが可能となります。
はじめて確定申告する人にとっては多少面倒な手続きに感じるかもしれませんが、最近ではアナウンスに沿って入力するだけで完了するソフトなども充実しているので、是非ご利用することをおすすめします。
9.買取による税金や登記手続きの相談はできますか?
買取業者にもよりますが、税金や登記に関しては無料で相談できると思います。
買取の場合は物件所有者と業者以外の折衝は出てこないので、登記手続きのことで分からない事があっても、基本的に業者が全てアナウンスしてくれるはずです。その際、相談料などを請求してくる可能性があるので、そのような業者とは取引しないほうが身のためです。
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10.買取可能な不動産には条件がありますか?
買取業者が転売や賃貸などで利益があげられるかが基準となります。業者独自の運用方法があるので、一概に条件の有無は分かりませんが転売に不利な物件(自殺・殺人など)では買取してくれない可能性もあります。
しかし、上記のように極端なことがない限り、建物の老朽化、平米数で断られることは少ないと思いますので、買取を検討している場合はとりあえず無料査定をしてみるとよいでしょう。
まとめ
不動産買取についてよく質問される事を紹介しましたが、良心的な業者と取引する事ができれば全て教えてくれるはずです。もし、何かにつけて有償になるようなら、他の業者を選択された方が後々トラブルなく売却できると思います。
私自身は不動産の買取をしていませんが、優良業者の紹介や手順のアドバイスなどはできるので、少しでも不安な方や業者探しで困っている場合は是非ご連絡ください。これまでトラブルなく買取金額で定評のあるところをご紹介します。
一部の地域を除いて全国に知り合いがいるので、関東以外の方でも対応可能です。
不動産売買取引には正解がなく、特に素人は騙されることが多くなってしまうので、経験をある程度積むまでは私のようなところで相談しながら進めることをおすすめします。当サイトへの相談や業者紹介などは一切費用は掛かりませんのでご安心ください。